2015/12/07

詐欺に遭いました

寸借詐欺というものに見事にやられました。
私自身お金にがめついので、滅多に人にお金を貸したりしません。ましてや初対面の人なんかに。

そう思っていたのに、見事にひっかかりました。
詐欺するような人は見た目でわかると思ってたけど、見た目は本当に普通の人だったし、その手口は実に巧妙でした。
恥を晒すようでアレですが、同じような被害に遭う人がこれ以上増えないよう、ここにその手口を記録しておきたいと思います。
どうぞ参考にしてください。

********

12月5日に某所で行われた某学会で発表するため、前日に東京入りしたわたくし。

一度見てみたかったルルドのマリア像のある、東京カテドラル関口教会へ訪れ、マリア様を眺めていたとき、ベンチに腰掛けていた男性(以下、おっさん)に声をかけられました。

マリア像を眺めながらの他愛ない会話。おっさんの語るカトリック教会の話は詳しく、たいへんに興味深いものでした。

そして会話をしていると、どうも研究者っぽい。どこぞの学芸さんですか?と聞いてみると、新潟大・史学科の教授だと。名刺を忘れたそうで、手書きの名刺を頂戴する。ここで名刺交換。
日頃大学院で先生方に接しているわたくし、ここで仕事モード(先生に失礼のないように気をつけるモード)に入る。

さらに話を聞いていると、鎌倉で呑んだくれて路上で寝てるところを警察に保護されたはいいが、身ぐるみ剥がされて無一文だと。かわいそうに、と思いつつ特にお金を要求されなかったので、華麗にスルーするわたくし。

その後、おっさんが平安期の三重塔があるとこに案内してくれるというので付いていく。三重塔は見事でした。

で、庭園を歩いているときに、ついに事件は起きた。

おっさん:「本当に申し訳ないんですが、新潟へ帰る旅費を貸してくれませんか?」

私:「いくらですか?」

おっさん:「¥11000です」

私:「わかりました、いいですよ」

おっさん:「ありがとうございます!帰ったらすぐに名刺の住所に書留で送りますね」

このように、わたくしはお金を貸してしまったのである。何故か!

1.おっさんに名刺をもらっていたため、ある程度信頼がおける人物だと思い込んでいた

2.先生方には失礼のないようにしなければならないという日頃の刷り込みの結果、教授だと名乗るおっさんにも失礼のないようにしなければ、と気を遣うモードに入っていた

3.教授であるおっさんに恩を売っておくと、後々いいことがあるかもしれないと思った

特に1と2の要因が大きかった。もしおっさんが教授を名乗っていなかったら、お金を貸してなかったと思う。なまじ院生をやってないせいで、そこにつけ込まれる形になってしまった。日々の心掛けが仇になる日が来るなんて、誰が思うだろうか!

ただ、初対面の院生にお金を乞うなんて、この教授ちょっとアレやなとは思った。けど、そうは思いつつ、先の会話でパキスタンに教え子がいて現地の大学とコーディネートしてくれるとかいう話をしていたことと、わたくしの良心により、すんなりお金を貸してしまったのである。

で、何故詐欺だと気付いたか?

学会発表を終えて帰阪して、おっさんどんな研究してるんかなと思って、名前をググったんですよ。

そしたら、あら不思議!
ヒットしない!!

researchmap(研究者検索サイト)でも、cinii(論文検索サイト)でも何もヒットしない。
大学の教員リストにも載ってない。
そもそも、おっさんは史学科の教授らしいが、新潟大に史学科は存在しない!

これはおかしい!!!


ここで、もしや詐欺か?と思いネットで調べた結果、寸借詐欺というものの存在を知った次第。



お の れ お っ さ ん!!!!!



泣き寝入りはしません。
お金はあげるつもりで渡したので返ってこなくてもいいですが、詐欺行為は許せぬ。
白日の下にその罪が晒され、法によっておっさんが裁かれる日がくるように、被害届を提出します。

ていうか、教会という神聖な場所で詐欺を働こうというその度胸にはイエス様もびっくりだわ!裁かれろ!!!



大学生、大学院生のみんなへ。
研究者(教授等)を名乗る人がみんな本当に研究者だとは限りません。
少しでもアヤシイと思ったら即座にcinii等で検索しましょう。
自戒を込めて。


※似たような寸借詐欺の事例が以下のブログにも載っています。被害者側の心理描写が書かれていて、たいへん参考になります。参考にどうぞ

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